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第14部「植杉の脅威」

14部 植杉の驚異






それから5時間以上ーーーめっきり殺り合いが止まった・・・



死亡者
A組男子 深童 礼・官上 冬麻   女子 佐藤 絵瑠
B組男子 石松 晃一・山波 渉羽  女子 北藤 多由・目面 真癒・矢麻樹 京
C組男子 末平 秀太        女子 高内 あす真
D組男子 無し          女子 鈴縞 有衣

残り31人
残り39時間07分
鍵保持者 目面 真癒 → 植杉 冥






第3章  ーーー Why is there any child? ーーー



神社  長崎   18時58分
「おいもちゃーん・・・マッキー・・・相良ぁー・・・どこだよぉー・・・」
日が傾き始め、辺りが赤く照らされている。
生徒達は自分の今日の寝る所を探す時間だろぅ。

「かぁーーーーー」
右手には支給武器のテレビゲームのソフトが持たれている。
「本体無ぇーしぃーー・・・・戦えもしねぇし・・・くそぉ!」
神社の前を誰かが通った。
「皆ぁ!!」
そこにいたのは皆だった。
「!!・・・・・お・・お、おぉ、長崎か・・・どうしたの」
「どこ行くの?」
「寝っとこ探してんの」
「じゃあ・・・ここで良くね?」
「え?・・・・あ、良いょ。別に」
「いやいや・・・俺、夜1人とか怖いからさwお願い!」
「・・・あぁ、良いょ今日ここで寝るょ」
「あんがとぉ、ここちゃんと台所とかあんだょーーーーー」
「・・・・・・」
2人は本道へと歩いて入っていった。
・・・・・皆の手には、バッグが2つ・・・・持ったれていた・・・・

コンビニ外・駐車場  井川・小早川   20時03分
辺りはすっかり暗くなった・・・
2人は、花火をしている。
打ち上げからノーマルなやつまで、コンビニにあった4000円以上のセットを開けて花火を楽しんでいた。
2人の近くには、ジュースやらお菓子もたくさん置いてあった。
「ほらっ」
小早川がふざけて井川に花火を向ける。
「ぅわ、危ないよぉーー!」
「あはははっ」
ーーー楽しかった、2人共。
普段は勉強勉強で、遊ぶ時間なんて微塵も無かった。
『こんな時間がずぅっとで、殺し合いなんて無ければ良いのに』
2人共、こんなふうな事を思った。
2人は笑う。
ーーー無理にでも笑う。
笑ってないと・・・・この恐怖に押し潰されてしまうからーーー
やっぱり怖い、誰だって怖い。普通の人間だったら誰だって怖いはずだ。
けど、楽しければたった少しの時間だけでも・・・その恐怖を忘れる事が出来る。
ーーー今は、笑う事が幸せの原因なのだろうーーー

林  豊本   20時04分
「はぁ・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・・・・」
豊本が林の中を走っていた。
林の明るさは、月明かりだけ、たいそう暗い。

・・・追われているらしい。
「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
息の切れが序々に増していく。
「・・・!」
豊本の眼中に林の出口が見えた。
『やった・・・これで・・・出られ・・・』
その時。
【ビィィー-ーン!!!!】
かん高い音が林に響き渡る。
そこには・・・・ちょうど豊本の首の高さに、ピアノ線が張ってあった。
暗くて見えなかったのであろう。
「・・・・ぅ・・・・・あぁ・・・・」
豊本は、首が少し切れた、キズは大したものではなかった・・・
しかし、やはり全速力で走って首を持ってかれて頭を振られそして、倒れる際に後頭部を強打したらしい。
あんなに頭を振られれば、グルグルして立つ事も無理だろぅ。
【ザッザッザッザッザッ】
そのあと直ぐに誰かが来た、2人組だった。
豊本に逃げる力は無い。

【カシャコッ】
リロード音だった、音からするとその音は大きい銃のリロードだろぅ。
1人の手には、長さ1mぐらいのスナイプ用の銃が持たれていた。
銃口は小さく鉛筆程の細さしかない。
銃口のすぐ下には、スイッチで赤いポインターが光る機械付いていた。
そいつは豊本に近付き、銃口を豊本の口に押し入れる。
「・・・ねぇ、どうするの?この後・・・殺しちゃぅの?」
「生かしておく価値が無ぇ、殺れ」
「・・・・ぅん、分かったょ」

【ーーーーーバスッ】
破裂音は小さい、敵にバレないように・・・と作られたのだろぅ。
【グチャッ!!】
銃弾は後頭部まで貫く。
銃を抜き、片付けようとする。
「ーーー!!」
もう1人が左手のナイフで心臓部を刺す。
【クチュッ】
「トドメね、と・ど・め。ほら、さっさと行くぞ」
急いで銃のパーツをばらし、アタッシュケースにしまい立ち上がる。
もう1人は、慎重に歩きピアノ線を見つけ外す。
「トラップ回収完了ぅ~、これは絶対掛かると思ったな」
「・・・だって真っ暗だし、避けれるのは芦家ぐらいだょ」
「だょ」
2人は歩いて行ってしまった。

民家B  ???   23時24分
【ドガァッッッ!!!ドガァッッッ!!!!!】
家の中で音がする。
その音は・・・・・家の下からだったーーー
【・・・・・バギャァッッッ!!!!】
床下への入り口が壊れる。
下から出て来たのは・・・・尾唐だった。
「・・・っと、出られた・・・くそっ、誰だょ・・・閉じ込めたの・・・・」
尾唐が床下から上がろうとしたその時。
【ピッ】
「動かないで」
「!?」
尾唐は、喉元にカッターを突き付けられた。
『せ、背中にもう1個突き付けられてる・・・下に逃げられない』
「お・・・お願い、殺さないで?い、一緒に行きましょ・・・ね!!」
「・・・・」
「あぁ・・・・ぁあなた・・・・誰?」
「・・・・・植杉」
「メイコ!?なんで!?話せば分かるょ、一緒に・・・」
「・・・・ご、ゴメン・・・!」
【ブシャァァァァーー!】
喉元のカッターが尾唐の喉に吸い込まれていく。
そして植杉はすぐに尾唐を引きずり出し、口に手を入れ舌を掴みーーー
【スパッ】
今までよりは断然な良い音がした。
その直後、尾唐からは大量の血が吹き出る。
【ゴボッ・・・ゴボボッゴボッ】

植杉は尾唐のバッグから銃を取る。
「・・・・・・」
尾唐の髪の毛を掴み床下に投げ入れる。
そしてフタを閉めた。
「ほっ」
植杉は立ち上がり、民家を出る。
「キャー、暗いなぁ・・・早く寝るとこ探さなくっちゃな」
植杉は走った。







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